日本山岳画協会について

 

日本山岳画協会は1936年(昭和11年)に日本山岳会を母体に山を描く画家の集団として発足しました。それぞれが所属する画檀を越えて当時活躍していた画人達がお互いに親しみを増し作画にも発表にも便宜を加え鑑賞や研鑽の機を多くしようと結集しました。

 創立会員には足立源一郎、茨木猪之吉、中村清太郎、吉田博、石井鶴三など12名の錚々たる顔ぶれが参画しました。大戦中、と戦後の一時期は中断をよぎなくされます。

 1949年(昭和24年)新たに加わった中村善策、山川勇一郎、上田哲農、河越虎之進、高田誠、加藤水城、春日部たすく、奥田郁太郎らを含めて再発足します。以後今日まで120名ほどの会員が在籍しております。そのなかから文化勲章や芸術員会員を受賞した会員が13名輩出しました。

 気高く崇高な厳しい山登り、山頂からの壮大な眺め、途中で出会った動物植物、さらには山にまつわる天象、神話、伝説など山と関わりのある事象を題材に描いております。洋画、日本画、版画、水彩画などさまざまな技法の作家達が集まっています。

展覧会は定例展として7月に東京有楽町にて、小品展として9月に東京御徒町にて開催しています。また定期的に大町山岳博物館、北アルプス展望美術館でも開催しております。

私達は山で出会った霊気、感動を画布にいかに表現するかをたゆまず工夫しその精神性を鑑賞者に伝えるか日夜奮闘しております。

  現会員一同先人画家への思いを致し創設の精神を受け継ぎ個性豊かな山岳画制作に励んでいます。山岳画よ興れ!

                       日本山岳画協会 代表幹事                           杉山修